テレビドラマやバラエティ番組などでは、盛り上がる場面で急にCMに入ったり、「次週へ続く」となります。
これは、「ツァイガルニク効果」という心理的な効果を活用したものです。
例えば、レストランの店員さんは、お客様から注文を受けて料理を出すまで、その内容をしっかり覚えています。
しかしながら、料理を出し終わった途端、何の料理を誰が注文したか、あっという間に忘れてしまうものです。
このように、完了した作業は記憶から消え、未完了の作業だけが、記憶に残っていくのです。
さらに、作業が未完了の場合は、「完了させたい」という思考が働き、その対象を意識し続けます。
冒頭でお伝えしたテレビ番組などは、この効果を上手に使っているので、視聴者は「どうしても続きが見たい!」
という衝動に駆られてしまうのですね。
youtubeなどの動画を制作していた時は、常に、ツァイガルニク効果を意識して編集点を考えていました。
やり過ぎてしまうと視聴者から反感を買ってしまうので「諸刃の剣」ではあるのですが、
適度に取り入れることは絶大な効果を発揮します。
インターネットビジネスを学んでいる方は、インターネット上のマーケティングでも
この手法が取り入れられていることにお気付きだと思います。
さらに、どんな仕事であっても、ツァイガルニク効果を自分の仕事に応用することは可能です。
キリの良いところで仕事を終えるよりも、中途半端なところで切り上げてしまった方が、
記憶に残りやすく、さらに続きがやりたいので仕事の再開が楽しみになるのです。
このような効果を体感してから、私も、書いている記事を途中で閉じてしまったり、
動画のシナリオなどを中途半端なまま、数日眠らせることがあります。
心身の調子が良い時は一気に完成させることも可能ですが、
日によっては、体調が悪い時もあるでしょう。
そんな時は、ツァイガルニク効果を思い出して、敢えて、中途半端を武器にして、
他の作業をしたり、休憩したり、遊びに行って、「再開したくなる」のを待ってみるのも良いと思います。