毎日、同じ道で会社に向かい、最短距離で無駄なく通勤する方が多いと思います。
会社員はそのような生活で、季節の移ろいなどを感じる余裕などは全くないと思います。
それは一見、合理的な生き方ではありますが、
毎日、同じ景色しか見ていない人生とは、残念ながら、味わいのないものだと思います。
どこかに向かって進むということは、目的地に着くことだけが目的ではないはずです。
一歩一歩の充実が積み重なって、そこで多くのことを感じながら進むことが人生を豊かにすると思うのです。
ですから、踏み出した一歩に何の意味を与えるか、そのような意識で歩みを進めるべきだと感じます。
例えば、ビジネスにおいて、ある期間に一生懸命取り組んだものが大きな成果に繋がらなかった時。
それまでのすべての時間が無駄だったと考えがちですが、そうすべきではないと思います。
一歩一歩の努力の過程を注視すれば、未来の光に繋がる学びが必ずあるはずだからです。
その「点」を大切にして、いずれ出会う次の「点」と結んだ「線」が、素敵な果実に結び付く可能性は、非常に高いと思います。
あるいは、恋愛において、
長い期間、愛し合えた人と別れてしまった時、これまでの時間が無意味だったと感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、
「彼(彼女)のおかげで、 自分の新たな部分を知ることができた。」
などと捉えられれば、深みのある人間に成長し、またいつか、愛すべき人と出会えた時に、一回り成長した自分が
大きな愛を与えられるのではないでしょうか。
もちろん、忙しい現代社会では、そのような余裕など無く、最短コースで歩みたいと考える方も多くいらっしゃると思います。
時間的なコストパフォーマンスだけを考えると、ゴールに向かって一直線がベストでしょう。
しかし、
人生のコストパフォーマンスを大切にするなら、時には、いつもと違うコースを歩いたり、
立ち止まってゆっくりと眺めたりして、新たな発見を楽しむ歩み方を取り入れたいですね。
私は、合理的ではない不純物の中に、人生を輝かせる何かがあるということを認識して歩んでいきたいと思います。