モノが売れない時代が長く続いていることで、
ビジネスの世界では「マーケットイン」への依存が
散見されます。
一定の需要を確保できる可能性を高めて、
大きく外さないという「逃げ」の姿勢が、
この状況に垣間見えるように感じます。
よく企業でも
「証拠やデータを早く用意しろ」と言われることがあります。
アンケートやインタビューで
顧客の意向や状況を分析し、
膨大なデータを揃えることを指示し続けたのです。
もちろん、これによりニーズは探れるのですが、
データだけに依存してしまうことは、とても危険です。
それは、ただ単に、上司を説得し、
クライアントを納得させるためだけの
「作業」へと化してしまうからです。
そうして、クリエイティビティーを失い、
どこかで見たような「二番煎じ」の商品やサービスが
至る所に並んでしまっているのが、
日本産業の現状だと感じています。
顧客は、自分の潜在ニーズを
深く分析できていないことが多いので、
そのニーズに応える商品やサービスまでを
発想することは難しいと思います。
もちろん、顧客の声に耳を傾けることは
とても重要です。
その上で、自分も顧客の立場になって、
自らが欲しいものを自らの心で描いていくことが
とても大切だと考えています。
つまり、マーケットインに依存するのではなく、
その視点も持った上で、プロダクトアウトしていく
というプロセスこそが、愛される商品やサービスを
生み出していくと考えているのです。
私も顧客の声に向き合い、心に向き合い、
そして、自分の心にも常に向き合い続けたいと思います。
あなたが会社員であっても、個人事業主であっても、
マーケットインに依存して
「」ばかりを生まないよう、
十分に注意していただきたいと思います。