今回は、自立するということは「依存先を増やすこと」であるということについてまとめてみました。
自立するってどういうこと?
よく、親や大人の方が、早く自立しなさいとか、自立することが大切であるということを言われると思いますが、
そもそも自立するってどういうことなのか?と疑問に思うことありますよね。
俗に言われる自立とは、
・経済的に独立している人
・親や誰かの言いなりにならない人
・自分がやることに責任を持てる人
というイメージを持たれます。
逆に自立できない人というのは
・他の誰かから何らかの金銭的援助を受けている人
・何をするにも親などの許可が必要な人
という風に思われていますよね。
私の場合は自立というのは
「自立している人=依存先をいくつも持っている人」
のことだと思っています。
自立とは依存先を多く持つこと
「自立とは依存先を増やすこと」という言葉は、脳性まひの障害を持つ小児科医の熊谷晋一郎さんの言葉です。
彼は、東日本大震災のときにエレベーターに乗られず、研究室から逃げ遅れた経験から、
〝健常者は階段やはしごなどによって逃げる「依存先」が複数あるのに対し、
障害者はエレベーター一択であったこと〟
つまり
『依存先がひとつしかないのが障害者の本質である』
と思ったといいます。
私はこの言葉を聞いて納得しました。
自分自身自立という言葉のモヤモヤが無くなった瞬間でもありました。
世間的には自立の対義語は依存だと思っている人もいると思います。
ですが、よく考えてください。
私もこれを読んでいる人もきっと家族や友人や恋人やビジネスパートナーに依存していますよね?
つまり、人が生涯生きていく中で、誰にも頼らなくて生きていくことなんて不可能なんです。
子供から大人へ
私たちは、子供のころは、衣食住のほとんどを、親に完全に依存しています。
しかし、歳を積み重ねて社会人となり、
自分で自分の生活が切り盛りできるようになったとき、私たちは自立したと感じます。
しかしそれでも、1つの会社に依存していると、不安な気持ちにもなります。
もし、その会社が潰れてしまったらどうなるのだろう、と。
そこで私たちは、もしものことがあっても生きられるように、貯金をしたり、
社外でも通用するスキルを身につけるでしょう。
そうした行動は、依存先を1つの会社にしないための自立の手段になるのです。
そう考えたとき、自立した大人になるということは、
親元を離れることではないような気がしてきます。
親以外にも依存できる先を見つけ、それを増やしていくことが自立だとした場合、
親もまた、ひとつの依存先として残されているからです。
実際に、いざというときに、最後まで自分の味方でいてくれる親という存在は、
ありがたいものです。
まとめ
最近多くの人は貧乏なのは自己責任だと押し付けますが、これは間違いだと思っています。
貧乏ならどんどん周りに援助してもらうべきなんです。
これも依存先を増やすことつまり自立することなんです。
変な偏った世間体ばかりだけを気にするのではなく、
自立とは依存先を増やすことであるという言葉を理解して
今後あなたの人生に役立ててほしいと思います。