カフェやレストランで過ごしていると、隣のカップルやご家族が、会話をせずに、
それぞれの携帯電話ばかり見ている光景を良く見掛けます。
メールやLINEの返信を気にしたり、その場にいない誰かとゲームをしたり、
YouTubeの動画を見続けたり、ネットサーフィンを楽しんでいたり、、、
現代のテクノロジーによってお手頃な「満足感」がもたらされたことで、
私達はドーパミンの放出を促す道具を手放せなくなっているのです。
そして、「本当に大切なもの」を見失っているように思います。
もちろん、情報化社会に生きる私達にとっては、
四六時中、情報に接することが人生の質を向上させる側面もあります。
万人に平等に与えられた時間の中で、どれだけ、質が高い情報を大量に得るかが勝負でもあります。
しかし、私の友人達の多くが、「ずっと携帯を見ている」ことを友人や彼氏彼女に批難され、
関係が悪化する経験をしています。
私自身も、ビジネスの成果報告メールや、教え子さんや読者さんのメッセージを
常時チェックし続けることで、大切な人との時間を蔑ろにしてしまった過去を大いに反省しています。
ですから、意識的に「オフライン」の時間を設け、ドーパミンの罠から離れるようにしています。
ドーパミンの刺激は、人々を「興奮」させます。
しかし、「幸福感」を生み出すことはありません。
隣のテーブルでそれぞれの携帯を見続ける方達も、何かに「夢中」になりながらも、「笑顔」を失っています。
人間はこれまで、様々な「依存症」を経験しました。
そしてその末路は、悲惨なものです。
現代に生きる私達は、テクノロジーによる強烈な依存症の危機を目の前にしています。
テクノロジーに「支配」されるか、テクノロジーを有意義に「活用」するか、
強力な力があるだけに、その取り扱いには十分に注意したいですね。