今回は、「Bitcoin(ビットコイン)Segwit2×」のハードフォークについてまとめてみました。
Segwit2xとは
Segwit2xとは簡単に言えば「Segwit」という機能を実装した後にブロックサイズを現行の1MBから2MBへと変更するものです。
簡単に説明するとすれば
1.現在1MBのブロックサイズ(帳簿のデータ容量)では取引をさばききれない
2.「Segwit」により取引データを縮小
3.1MBでもより多くの取引を収納可能に
4.1MBから2MBに変更する事で更に多くの取引をさばく事ができる
というものです。
ブロックサイズを大きくすることで、今まで以上により早くより手数料が安く送金を送ることが可能となります。
Segwit2×が予定よりどんどん早まり11月16日にハードフォークか
Segwit2×ハードフォークカウントダウンのサイトのブロックの進みが予定より早くて11月16日になってます。
Segwit2×をマイナーの90%以上が支持している
マイナーの9割以上がSegwit2×を支持しています。
支持の理由は、ブロックサイズを2倍に引き上げることで、ビットコインネットワークのトランザクション処理を多く・速くできることです。
平均手数料を下げられる期待があるので、ビットコインユーザーに迅速に搭載されるべきと考えているらしい。
Segwit2×のノード数は約2%
ビットコインコアのノードに比べると及びません。
ノード数が2.42%しか無い状況で、マイナーが本当にSegwit2×に移行するか疑問が浮かびます。
また、ビットコインコアはB2Xノードを排除しているので接続することは出来ません。
この状況でB2Xノードを増やすのは困難だと思われます。
Segwit2×が抱える問題点
・資産が 10分の1になる可能性
すでに SegWit2x は「 Bitfinex 」で取引されていますが、その価格は、現在のビットコイン価格の 10%ほどまで下落しています。
もちろんこれは反対派の意見などが市場に反映した結果、下落した可能性もありますが、SegWit2x が正式なビットコインになる可能性は 1%でもあるため、
もしも正式なビットコインとして採用された場合は、資産価値が 10%になる可能性もあります。
・開発者が 1人しかいない
ハードフォークは簡単に言えば「新システムの導入」です。
通常の企業であれば、システムの開発には開発チームを組んで、数十人・数百人規模で開発を行うのが普通です。
ビットコインの場合、数千万人に影響を与える通貨システムですから、より慎重に開発を進めてしかるべきですが、
SegWit2x のシステム開発者は 1人しかいないとも噂されています。
というよりも、SegWit2xの開発チームは、以前のハードフォーク問題でも良く名前が挙がっていた「 Bitcoin Unlimited 」です。
彼らがビットコインの開発・運営をし続けられるのか不安が残ります。
・リプレイアタック(盗まれる)
SegWit2x はリプレイアタックと呼ばれる「ビットコインを盗むハッキング」への対策不足が問題視されています。
つまり、盗まれるということですね。
しかも、SegWit2x のリプレイアタックは少し特殊で、ビットコインではなく、ビットコインキャッシュが盗まれる。というものです。
「 1ビットコイン」を送金したら、その時に「 1ビットコインキャッシュ」が盗まれる可能性がある。ということです。
・技術的ではなく政治的
これはよく言われていることなのですが、SegWit2xは「技術的なアップデート」ではなく「政治的な合意」という部分が最大の問題です。
ビットコインは、これまでにもいくつもの問題を解決してきましたが、あくまで「技術的」な解決方法でした。
ビットコインは「非中央集権」です。
常に利害関係が絡む人間に決定権を与えるのではなく、システムで判断することでそれを実現します。
しかし、SegWit2xの場合、ニューヨーク協定を結ぶなど、明らかに「政治」で動いています。
・妥協案である
さらには、SegWit2xは「妥協案」ということを忘れてはいけません。
もともと、ビットコインのスケーラビリティ問題をはじめとした、アップデートに関する議論は「数年間」続けたれてきました。
「時間がかかりすぎている」という印象を持つ方もいるかもしれませんが、ビットコインが 100年以上続くシステム設計を行なっていることを考えれば、むしろ当然です。
しかし、ここに利害関係が絡み妥協案でリリースが急がれた経緯が存在します。
システムは利害を気にしません。利害を気にするのは人間だけです。
・マイナーの市場独占
SegWit2x を支持しているのがそもそも「マイナー企業」です。
SegWit2x の方がマイニング報酬が高くなるので、マイナーが支持するのは当然のことです。
しかし、マイナー企業の都合でビットコインの運営方針が決定されるのであれば、もはや非中央集権は失われ、ビットコインの信頼は一気に失われるでしょう。
ちなみに、マイナーの大半は中国企業であり、Bitcoin Unlimited は中国で誕生したものです。
・ビットコインコアの反対
ビットコインの開発・運営は「 Bitcoin Core(ビットコイン・コア)」という開発者コミュニティが行なっています。
彼らは「ビットコインの永続性」という思想を持ちながら、人ではなくシステムで判断するルールを厳守してきました。
ビットコインコアは、SegWit2x が提案された時から、ずっと一貫して SegWit2x には反対しています。
・透明性の欠如
SegWit2x の主要開発者からは、開発・運営に関する内容や計画が明確に提示されていません。
運営方法などを誰でも自由に観覧することができず、すべてが不透明なまま計画が進んでいます。
SegWit2x はあくまで「部分的な解決方法」であり、しかもその解決方法として「ベストではありません。」
・準備期間の短さ
ハードフォークには常にリスクが伴います。
現在、ハードフォークが進行中のイーサリアムですら、運営当初から計画を立て、じっくりとハードフォークを行なってきました。
しかし、SegWit2x にはテストコードすらありません。
「妥協案」を慌てて実行していますが、すでに 11兆円という時価総額にまで達した通貨の運営方法としては、
十分な計画とテスト、準備が行われることが当然だと思われます。
・信頼できる第三者を必要としないシステムの崩壊
政治的な要素・利害関係が絡んだことでビットコイン最大の特徴である「信頼できる第三者を必要としないシステム」が崩壊します。
「信頼できる第三者は必要とした方が良いんじゃないの?」
と考えるかもしれませんが、ビットコインの場合は全くの逆です。
「信頼できる第三者」に全てを委ねるということは、それは「中央集権」の意思決定方法であり、ビットコインの「非中央集権」の思想とは真逆の考え方です。
一部の人間が自由にルールを変更できるシステム。ということはそれがたとえ「信頼できる人間」であっても、いずれは崩壊します。
ビットコインが信頼されるのは「どんな利害関係も絡まない」からです。
・SegWitではない
ビットコインコアは「 SegWit 」には賛成していますが、「 SegWit2x 」には反対しています。公式のアナウンスでも、
「 SegWit2x は SegWit と関係がありません。SegWit は既に有効化されており、異なる人びとによって支持されています。」
と語られています。
SegWit そのものは、数年間かけてやっと実現したアップデートであり、今回の SegWit2x とは全く別のシステムです。
各取引所のSegwit2×の対応
・Xapo
2XHFが起きた場合ハッシュレートが多い方のチェーンを「BTC」とするとの見解を示した。
・Coinbase
Coinbaseにおいては、ハードフォーク発生時にビットコインをCoinbaseのアドレスに預けているユーザーは、
ネットワークの安全が確認され次第両方のコインにアクセスが可能になるという。どちらのコインをどのように呼称するかに関してまでは言及していない。
一方、Coinbaseは8月のハードフォーク発生時のビットコインキャッシュをユーザーへ返却すると発表しているが、
未だに調整中であるとしていてユーザーはビットコインキャッシュを取得できていない状況だ。
・Bitfinex
Bitfinexは、ハードフォークに対して中立の立場をとる考えを示している。
同社としては、顧客資産の安全の確保が第一優先であり、ハードフォークが発生した場合ネットワークの安全が確認されるまで、
一時的にビットコインの入出金を停止する可能性があると述べた。
Bitfinexの取引プラットフォームでは、すでに2XHFを見越した先物トークンの取引が開始されている。
Bitfinexにおいては、2XHFにより発生しうるコインを「B2X」としているが、実際に分岐が発生した場合、状況に応じて呼称を改める方針で動いているようだ
今後のSegwit2×のハードフォークの対策
・アルトコインをあまり持たないor暴落しても値が戻るまでホールドする
・BTC以外のペアが多い基軸アルトを保有する(ETH,LTCとか)
・USDT,フィアットに避難させる
・BTCをなるべく多くホールドしてB2Xも獲得してホールドする
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まとめ
とりあえず冷静にどんな動きを見せるのかを考えておく必要はありますね。